2023年夏、ちょっと時間ができたのでロードバイクで日本縦断に挑戦してきました。
「日本縦断の走行記録」
総走行距離:2517.4km
獲得標高:14,675m
走行日数:17日
リザルトとしてはこんな感じ。
大きなトラブルもなく、無事に日本縦断を終えることができました。
備忘録として、日本縦断に使用した機材や装備のお話、ルートや必要な日数、気になる金銭面のお話などを書いていきます。
ルートについて
ルートはざっくりとこんな感じ(ざっくりし過ぎですが)。
日本縦断のルートは本当に様々存在しますが、私は日本縦断ブルべで使用されていたコースを参考に走行。
スタート地点を鹿児島県佐多岬、ゴール地点を北海道宗谷岬にしました。
理由はなんとなく北海道ゴールの方が高揚感があるから。
でもこれが正解だったと、実際に走ってみて思います。
ぜひ宗谷岬をゴールにして達成感と共にあの景色を見てもらいたいです。
自転車で辿り着いた者だけにしか見られない景色が広がっています。
大分~愛媛と青森~北海道はフェリーを使用しました。
私の日本縦断のスタンスについて
①基本的にホテル泊(絶対にホテルの朝食を食べる)
②雨の日は走らない
③可能な限り夜は走らない
以上3点を今回の日本縦断を事故なく無事に終えるためのポリシーにしていました。
ホテル泊をすることで時間と体力の節約をし、日中に走る距離を稼ぐことで早期に日本縦断を終えることにしました(そもそも日本縦断に充てられる日数が限られていた)
旅に正解は無いと思いますが、ホテル泊だと軽量装備で快適にある程度のペースで走り続けることができたため、ちょっと贅沢な気はしますが、効率重視であればホテル泊スタイルも一つの選択肢だと思います。
また、ホテルの朝食でしっかりとエネルギーを蓄えることで、コンビニ休憩の回数も減らすことに繋がり1日の走行距離を確保することができました。
多くのホテルでそのままロードバイクをお部屋に持ち込ませてもらえたので、翌日のスタートもスムーズでした。
費用を抑えるという意味では快活クラブ等のネットカフェに泊まるのも一つの選択肢だと思います。
正直、野宿スタイルも自転車旅らしい風情があって憧れますが、私のような小心者には厳しい。
③の夜間走行については、北海道と親不知・子不知区間以外は夜間走行しても大丈夫な気もしますが、朝から日没まで走ると150km~180kmほど走ることになるので、夜間走行までして距離を稼ぐ必要性は感じませんでした。
旅は家に帰るのがゴールなので、別に費用が嵩もうが時間が掛かろうが、無事に帰宅さえできれば大勝利なのです。
掛かった期間・日数
私は17日間で終えることができました。
1日あたり150km弱走っていた計算になるでしょうか。
朝の8時にスタートし、日没前後には走り終えるというルーティンを毎日繰り返していました。
食事や写真撮影に勤しみながらも、グロス平均で15km/hは最低ラインとして走っていました。
その日の走行距離が200km近い場合はグロス18km/hを切らないようにしていました。
グロスが稼げそうにないルートの時は、早朝出発などしておりました。
私の走行プランは以下の通りです。
基本的に市街地to市街地で1日を終えているので、当日に宿を探しても一つぐらいは見つかると思います。ひな形として真似してもらっても構いません。
「日本縦断走行プラン」
1日目 指宿~佐多岬~鹿児島県大崎町 116km
2日目 鹿児島県大崎町~宮崎県宮崎市 110km
3日目 宮崎県宮崎市~大分県臼杵市~愛媛県八幡浜 170km
4日目 愛媛県八幡浜~広島県福山市 165km
5日目 広島県福山市~兵庫県南東部 222km
6日目 兵庫県南東部~福井県敦賀市 162km
7日目 福井県敦賀市~石川県金沢市 151km
8日目 石川県金沢市~富山県魚津市 95km
9日目 富山県魚津市~新潟県上越市(途中豪雨の為50kmエスケープ)60km
10日目 新潟県上越市~新潟県新潟市 125km
11日目 新潟県新潟市~山形県酒田市 153km
12日目 山形県酒田市~秋田県秋田市 111km
13日目 秋田県秋田市~青森県青森市~北海道函館市 180km
14日目 北海道函館市~北海道洞爺湖町 156km
15日目 北海道洞爺湖町~北海道深川市 207km
16日目 北海道深川市~北海道稚内市 241km
17日目 北海道稚内市~北海道宗谷岬(往復)63km
日本縦断の費用
宿泊費・食費・交通費込みで35万円ほどです。
全てホテル泊であることを考えると、コスパは悪くないような気がします。
日本縦断の装備について
自転車関連
最初の装備はこんな感じ。
バイク:TREK Madone SL6
コンポ:アルテグラ R8070 油圧Di2
タイヤ:パナレーサー アジリスト 28C
ハンドルバッグ:Rapha Barbag
サドルバッグ:ApiduraEXPEDITION SADDLE PACK レギュラー
ハンドルポーチ:Apidura BACKCOUNTRY FOOD POUCH
「タイヤ&チューブ」
日本縦断ではAGILEST 28Cを履かせました。
今回初めて28Cを履かせましたが、これが大正解。
乗り心地がよく、荒れた路面を走っても宙に浮いてる時間が短く、常に漕げるような感覚。
日本海側に出ると積雪地域になるため、道路の舗装状況が悪くなりましたが、それでも最低限の乗り心地を保ってくれました。
そして縦断中一度もパンクしませんでした。
ただパッキングで重くなったバイクを支えるには辛いのか、少し消耗が早かったので日本縦断で使用するならアジリストDUROがおすすめです。
「バッグ類」について
「使用したバッグ類」
①ハンドルバッグ
②トップチューブバッグ
③ハンドルポーチ
④大型サドルバッグ
トップチューブバッグに関しては邪魔に感じた為、道中で外しました。
最終的な装備はこんな感じ。
積載量は減りましたが、圧倒的ストレスフリーです。
トップチューブバッグの問題は私の身長とフレームサイズの影響が大きいと思うので、特に違和感を感じなければフレームバッグやトップチューブバッグを付ける価値は十二分にあると思います。
私も可能であれば付けておきたかったです。
個人的に良かったのがハンドルに固定しているハンドルポーチ。
日差しがキツイ日はここに冷凍されたアクエリアスを差し込んでいました。
北に進むにつれ涼しくなり、ダブルボトル体制も不要になったのでゼリー飲料等を可能な限り入れ、コンビニ補給の回数を減らしました。
走力が無いので走りながら補給を行うことでグロスAveを稼いでいました。
もっとも、時間的余裕があるならのんびりと旅をしたかったのですが。
余談ですが、ボトルは魔法瓶を持って行くべきです。
日本縦断は真夏に行うことが多いと思いますが(特に学生)、真夏でもキンキンに冷えた水を飲むことができます。
私はサーモスの魔法瓶を使用していますが、自転車専用設計なだけあって本当にお勧め。
ハンドルバッグはRaphaのバーバッグが正義です。
マウント類と干渉しない絶妙なサイズ感と、縦断中一度もズレることのない強固な固定が推しポイント。
バッグ類のインプレは長くなるので、後日別記事に記したいと思います。
「サイコン&ライト類」
①Garmin Edge1030
②キャットアイ Volt1600
③キャットアイ Rapid X3
④トピークのリアライト(型番不明)
GPSサイコンは必須級です。
知らずにバイパスに突っ込んだり、危険な道を走らないようにするために、自分で道を下調べして予習し、作ったルートをサイコンに入れておくだけで、実際に走行する際の負担がかなり軽減されます。
時間に制約がなければ、行き当たりばったりも良いかもしれませんね。
リアライトに関しては、絶対に一つはオートライトの物を装着すべきです。
今回の日本縦断の装備で一番ミスったなと思ったのが、オートライトを装着していなかったこと。
想像以上にトンネルが多く、トンネル通過前に停止してリアライトを点灯し、通過後に消灯する作業が本当に煩わしいし無駄の極みでした。
バッグ類に入れていたもの
ズボン×1
Tシャツ×2
パンツ×2
サイクルジャージ×1(一枚は着用し、交互で着ていました)
折り畳みシューズ
輪行袋
モバイルバッテリー
自撮り用三脚
着替えは最低限かつ薄い素材のものを持って行きました。
私はビンディングシューズで走行していた為、コンパクトなシューズを携帯していました。
二つ折りにしてサドルバッグに押し込むこともできますが、私はカラビナを使用してサドルバッグにぶら下げていました。
身に付けていたもの
いつもと同じサイクルジャージを着て走っていました。
日焼け防止のため、UVカットの長袖インナーと日焼け止めは必須です。
日焼けを防ぐだけで体力の消耗具合がかなり抑えられます。
特筆するなら今回はApple Watchを付けて走りました。
Apple Watchがあると画角や写り具合の確認がリアルタイムでできるため、自撮りが捗ります(上の画像も誰も居なかったため自撮り)
というのも、日本縦断中は自分の記録用に要所要所で三脚を立てて自撮りをしていました。
観光地だと誰かに撮影をお願いできますが、人が少ない場所だとそうもいかない為、スマホ用の三脚を携帯していました。サイズも小さく、ハンドルバッグにすっぽり収まるのでおすすめです
スタート地点のアクセス
スタート地点は鹿児島県 佐多岬。
正直かなりアクセスが悪い。
私は新幹線と在来線とフェリー(フェリーなんきゅう)で南大隅町まで行き、そこから佐多岬までは自走しました。
これは私の経験からのアドバイスですが、佐多岬は可能な限り午前中に出発するのがおすすめです。
もしかしたらこの付近が日本縦断中で最も過酷なポイントかもしれません。
佐多岬から無事に出発できたら、ゴールできる脚力を持ち合わせているといっても過言ではない気がします。
宗谷岬からの帰宅方法
北海道稚内からは飛行機で帰りました。
事前に用意していたシーコン(飛行機輪行用のバッグ)を稚内市内のクロネコヤマト営業所止めで発送してもらい、ゴール後に受け取りパッキングしました。
国内線などで必要な処置さえすれば輪行袋のまま預けても大丈夫かなとは思いますが、ANAの方曰く自転車はシーコンで預けるのがベストとのことだったので、いつもシーコンを使うようにしています。
稚内空港はANAしか就航していません。
ですので旅中の全ての決済をマイルに交換できるクレジットカードにまとめて、貯まったマイルでフライトすれば出費を抑えられるのでお勧めです。
最後に
人生で一度はやっておきたかった自転車で日本縦断。
出発するまでは一体どうなることやら・・・という感じでしたが、走り始めたらあっという間。
人生の良い思い出ができました。
時間と気力があれば実際の走行記録も書きたいと思います。
気になることや質問があれば、お問い合わせ欄やインスタのDMでいつでも受け付けていますので、お気軽にどうぞ。
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